技術情報
透析液水質管理
透析医療現場における高性能膜の普及やHDFの施行に伴い、より高度な透析液の清浄化が求められています。
近年、透析に用いられる高性能膜の逆ろ過、逆浸透に伴い、透析液中のエンドトキシンが血中に移行する危険性が明らかにされ、一方、透析時に極めて微量のエンドトキシンによって繰り返される慢性的なサイトカインの誘導が、透析アミロイド症などの長期透析合併症に関与する可能性が報告されています。
また透析液中エンドトキシン濃度が低いほど生命予後が良好であるとの論文も、最近報告されています。
これらの見解に基づき、日本透析医学会、日本臨床工学技士会、ISOなどから、透析用水や各種透析液の清浄化の指標の一つとして、エンドトキシン管理基準や測定法に関する指針が示されています。我が国の透析医療における透析液の清浄化は、総合的なライン管理により国際的に誇れる水準に達しており、多くの施設で、検出限界値0.001EU/mL未満のエンドトキシン濃度の透析液が提供されています。
生化学工業は透析液中エンドトキシン測定に必要な試薬をはじめ、測定用機器、安定化剤入り透析液採取管を含む器具類まで幅広いラインナップで、エンドトキシン測定を通じ、透析液の清浄化をサポートしています。
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