はじめに
日本薬局方(以下、JP)収載のエンドトキシン試験法は、カブトガニの血球抽出成分より調製されたライセート試薬を用いて、グラム陰性菌由来のエンドトキシンを検出または定量する方法です。エンドトキシン試験法には、エンドトキシンの作用によるライセート試液のゲル形成を指標とするゲル化法および光学的変化を指標とする光学的定量法があります。
薬局方への収載は、わが国では、1988年に注射用水のエンドトキシン試験法として、ゲル化法がJP11追補に初めて収載され、その後JP13(1996年)に比色法、比濁法が追加収載されました。
その後、ICH(日米EU医薬品規制調和国際会議)の活動の一環として、エンドトキシン試験法の国際調和作業が進められてきました。その結果、3次にわたり改訂・署名された国際調和文書に合わせてJP、米国薬局方、欧州薬局方が順次改訂されました。2013年には「薬局方テキストのICH地域における相互利用に関する専門家作業部会(ICH Q4B)」ガイドラインに基づく事項別付属文書Annex14(エンドトキシン試験法)について、三極規制当局から、ICH地域内においてエンドトキシン試験法は相互利用が可能であるとの通知*が出されています。
*厚生労働省からの通知は、薬食審査発0321第1号(平成25年3月21日)
JP18(令和3年6月7日厚生労働省告示第220号)では「エンドトキシン試験法と測定試薬に遺伝子組換えタンパク質を用いる代替法<G4-4-180>」が参考情報として収載されました。
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