エンドトキシン試験とは
日米欧三薬局方間エンドトキシン試験法の国際調和
ライセート試薬を用いたエンドトシキン試験法は、1980年のUSPにて、公定書に初めて収載されました。日本では、1988年JP11追補にゲル化法が収載され、次いで、1996年のJP13には、比色法と比濁法が追加されました。また、日米欧三薬局方の国際調和の一環として、2001年3月には、1999年に国際調和合意された内容を反映したJP14が告示されました。
その後、2003年に日米EU医薬品規制調和国際会議 (ICH) Q4B専門委員会が設置され、2004年から三局のエンドトキシン試験法と国際調和テキストの見直しが行われ、2009年10月に再度国際調和合意に至りました。この国際調和されたエンドトキシン試験法は、EPでは2010年1月、USPでは2010年10月、JPでは2011年4月に施行されました。さらに、2013年に、薬局方テキストをICH地域内において相互利用するための評価及び勧告に関するガイドライン (ICHQ4Bガイドライン) に基づき、エンドトキシン試験に関する事項別付属文書 (Annex 14) が、厚生労働省、米国FDA、欧州医薬品庁より通知されました。
エンドトキシン試験法は、血液製剤剤やワクチンを対象として生物学的製剤基準ならびに各種医療機器を対象としてJIS規格にも収載されています。
エンドトキシン試験法 (LAL test) の公定書への収載
1980年 | USPXXにゲル化法収載 |
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1983年 | EP 2ndにゲル化法収載 |
1987年 | FDAガイドラインに比色法、比濁法収載 |
1988年 | JP11追補にゲル化法収載 |
1990年 | USPXXIIに3法収載 |
1991年 | FDA LALカイネティック法暫定ガイダンス |
1992年 | JIS K8008「生化学試薬通則」に3法収載 |
1993年 | 生物学的製剤基準 第1法:JPを準用 第2法:平行線定量法 |
1996年 | JP13に比色法、比濁法が追加収載 |
2001年 | USPXXIV 2nd Supplement, EP 3rd Supplement 2001, JP14が国際調和合意(1999年)に基づき改定 |
2003年 | ICH Q4B設置 |
2009年 | 再度、国際調和合意署名 |
2010年 | EP 6.6, USP 33改定(調和合意内容) |
2011年 | JP16改正(調和合意内容) FDAが1987年ガイドライン及び1991年暫定ガイダンスを取下げ |
2012年 | FDAガイダンスPyrogen and Endotoxin Testing Q&A発行 JP16第一追補改正(疑義/係争時の最終判定、試料溶液の調製) |
2013年 | 3月厚生労働省、5月欧州医薬品庁、10月FDAがICHQ4Bガイドラインに基づく事項別付属文書 (Annex 14) を発行 |
2013年 | 日本薬局方(JP)、米国薬局方(USP)及び欧州薬局方(EP)に規定されるエンドトキシン試験法に関して、ICH 地域において相互利用が可能 ・文書①:PMDA ・文書②:FDA ・文書③:EMA |
2016年 | JP17 |
2016年 | EP 5.1.10ガイドライン改正(代替試薬) |
2021年 | EP 2.6.32 公開 |
2021年 | JP18 JP18:参考情報 測定試薬に遺伝子組換えタンパク質を用いる代替法 収載 |
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